■建築研究資料

No.206号(2023(令和5年)5月)

「長周期地震動に対する超高層鉄骨造建築物の耐震安全性検証方法に関する検討
〜柱、梁部材の疲労性能評価式と
建築物の限界最大層間変形角に基づく耐震安全性検証方法〜」

長谷川隆,福元敏之,澤本佳和,黒川泰嗣,上瀧敬太,鈴木芳隆,
安本宏,城戸將江,森田高市,岩田善裕,三木徳人

国立研究開発法人建築研究所


    
<概要>
 

本研究では、鉄骨柱部材とCFT(コンクリート充填鋼管)柱部材を対象として、設計用疲労曲線式を提案するための実験や解析的検討を行なった。また、柱や梁部材の破断や耐力劣化などを考慮し、建物の倒壊までの追跡が可能な地震応答解析を行なって、設計用の地震動よりも大きな地震動が作用した場合でも、一定の余力が確保されるような方策について検討した。この調査検討から得られた結果を以下にまとめて示す。

  1. 鉄骨柱部材については、繰り返し荷重が作用する角形断面鋼管柱を対象に、変動軸力や変動振幅の特性に着目した繰返し載荷実験やFEM解析を実施し、一定軸力での特性、変動軸力での特性、及び、任意の変位振幅での特性を把握し、それらに基づく疲労性能評価式を提案した。
  2. CFT柱部材については、CFT柱部材の多数回繰り返し載荷実験として、変動変位振幅や変動軸力の影響などについて検討し、これらの結果に基づいて、実験下限値を与える疲労性能評価式を提案した。
  3. 上記の疲労性能評価式を用いた鉄骨柱部材と CFT 柱部材の耐震安全性評価手法を提案した。 また、設計地震動より大きい地震動が作用した場合でも建物が倒壊しないように、最大層間変形角の応答限界値を設定する方法を提案した。



表紙・はしがき・概要・目次      475KB
第1章 はじめに 536KB
第2章 鉄骨柱部材の設計用疲労曲線式の検討 2,1009KB
第3章 角形CFT柱部材の設計用疲労曲線式の検討 15,485KB
第4章 超高層鉄骨造建築物の地震応答解析に基づく耐震安全性検証法の検討 30,299KB
第5章 おわりに 97KB
奥付 44KB
全文 62,939KB


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